http://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/2009/05/post_39.html
三、盲長屋梅加賀鳶 加賀鳶(かがとび)本郷木戸前勢揃いより赤門捕物まで
- 評価:☆☆☆☆(暫)、☆☆☆(寿猩々、手習子)、☆☆☆★(加賀鳶)
- 劇場:東銀座 歌舞伎座
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歌舞伎の定番中の定番の演目である『暫』の舞台を見たのはこれが初めてだった。「the 歌舞伎」といった感じのおおらかで壮麗な茶番劇を堪能する。晴れやかな気分になる。こんな内容のない芝居で一時間もたせて、しかも観客に大きな観劇の喜びを与える力を持っているところに、歌舞伎のすごさを僕は感じる。これに比べると近代劇に比べるとはるかに荒唐無稽で統一感のない作りとはいえ、しっかりと「芝居」としてお話が展開する黙阿弥の「加賀鳶」はいかにもちまちました感じがしてしまう。「加賀鳶」も退屈することなく、それなりに楽しんでみることはできたのだけれど、今日の観劇は『暫』に尽きるという感じだった。前菜でおなかがいっぱいになる。
歌舞伎舞踊はいまだに見るポイントがよくわからない。ぼんやりと考え事をしているうちに終わってしまう。様式的であると同時に日常のうごきを言葉に合わせて写実的に模倣する日本舞踊に、西洋のパントマイムを連想した。