- 上映時間:146分
- 製作国:日本
- 初公開年月:2011/01/29
- 監督:園子温
- 脚本:園子温、高橋ヨシキ
- 撮影:木村信也
- 美術:松塚隆史
- 衣裳:荒木里江
- 編集:伊藤潤一
- 音楽:原田智英
- 照明:尾下栄治
- 特殊造形:西村喜廣
- 出演:吹越満、でんでん、黒沢あすか、神楽坂恵、梶原ひかり、渡辺哲
- 映画館:テアトル新宿
- 評価:☆☆☆☆
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平日十時半の回、震災後の停電の影響だと思うが、テアトル新宿の観客は十名ほどだった。
園子温の作風とは相性がよくないのだけれど、この映画は評判通り非常に面白い作品だった。2時間を超える上演時間がまったく長く感じられない密度とスピード感だった。目を覆いたくなるような悪趣味な場面がいくつかあるが、スプラッタの場面より印象的だったのはでんでん演じる熱帯魚屋社長のエネルギッシュな悪漢ぶりである。その悪辣さには毒々しいユーモアもたっぷり含まれている。作品全体を支配する悪意と暴力、そして徹底した虚無主義は強烈だった。饐えた官能の香りも強烈だ。神楽坂恵の肉体とあの顔立ちのエロチックな存在感の強さが目に焼き付く。第一級のまがまがしさと悪趣味が詰まったスプラッタ・ハードボイルド、この手の作品が好物な人にはたまらない魅力を持つ作品のはずだ。