閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

SAW-ソウ

評判通りの傑作.監禁もの.監禁からの脱出をめぐる「ゲーム」に,監禁された謎の解明がからむ.展開の密度が濃くテンポがいい.映像と音楽もセンスがある.いかにもという類型的センスだが.
監禁といえば先日見た『オールド・ボーイ』もそうだったが,『ソウ』には前者にあったドラマチックな叙情性はなく,ひたすら無機質で「味」がない.監禁と残虐性の意味の空白が脅迫感をあおる.
残虐なシーンはあるけれども,この無機質性ゆえに目を覆いたくなるほどの迫力はなかった.全米未公開バージョンだとえぐいシーンが多くて見るに堪えないのかもしれないが.
よい作品だとは思うが,こうしたセンスはあるけれどドラマ性のない作品は好みではない.わざわざレイトーショーを見に行くことはなかった.
映画館観賞中に駐車していた原付が撤去されてしまい,目の前が真っ暗になる.鬱.
最終の超満員電車に乗って帰宅.