- 場所：東武練馬 ワーナーマイカル板橋
- 評価：☆☆☆☆☆
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文化祭の最終日にあるバンド演奏の舞台を目指す韓国人留学生一人と女子高生三人の物語。バンドをテーマにした青春映画の定型に沿ったストレートでシンプルな内容の映画。最後はブルーハーツの音楽の演奏場面で締め、見終わった後の気分は実に爽快でここちよい。
最初はのっぺらとした人形にしか思えなかった他者が、言葉を重ね、時間と空間を共有していくうちに一人の人間として立ち上がってくる感覚が巧みに表現されている。
現実の生活の中で生じる微妙な間の空気感、そしてその間がもたらす滑稽さの表現は、これまでの山下淳弘作品でもなじみのもの。この独自で卓越した間の空気感を計算して使うことで、実際には非現実的なものかもしれない、「普通」感覚に満ちた高校の学園祭の風景、きわめて普遍的で日常性の高い世界が、リアリティをもって提示されている。
出てくる女の子はみな魅力的だが、４人の主人公のなかでも韓国人留学生を演じたペ・ドゥナの愛らしさと吸引力は強烈だった。
