- 作:近松門左衛門
- 脚本:戸部銀作
- 補綴:今井豊茂
- 振付:藤間勘祖
- 作曲:野澤松之輔,常磐津菊三郎,杵屋栄二
- 作調:田中傳左衛門
- 出演:中村魁春,片岡仁左衛門,中村時蔵,中村松江,中村玉太郎,中村吉右衛門,尾上菊五郎,中村梅玉,尾上松緑
- 評価:☆☆☆☆
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今日観た演目では一番楽しむことができた.近松門左衛門の遺作ながら初演以降上演が途絶え,六世中村歌右衛門が昭和四五年に歌舞伎座で復活上演させるまでは忘れられていた作品.復活上演以降も今回まで再演されていない.
今日の公演は三場構成で,三場それぞれ歌舞伎的なスペクタクルの豊かな芝居だった.
最初の場は,竹本と常磐津のステレオ効果のようなやりとりと舞踊のコンビネーション
が構成のリズムを作り,二場目はコミカルな踊りと五歳の中村玉太郎の紹介の口上でちょうどよい「息抜き」となっている.三羽目は蜘蛛の糸の飛び交う派手な立ち回り.ボリューム満点でバラエティに富んだコースを味わったような感じ.