閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

魔笛

METライブビューイング2006-2007シーズン

  • 作曲:モーツァルト
  • 指揮:ジェイムズ・レヴァイン
  • 演出:ジュリー・テイモア
  • 出演;イン・ファン(パミーナ)、エリカ・ミクローザ(夜の女王)、マシュー・ポレンザーニ(タミーノ)、ネイサン・ガン(パパゲーノ)、ルネ・パーペ(ザラストロ)
  • 上演時間:115分
  • 映画館:東銀座 東劇
  • 評価:☆☆☆★
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METライブビューイングのアンコール上映で、2006年の年末に上演された《魔笛》の再映があったので娘と一緒に観に行った。演出はミュージカル《ライオンキング》の演出で知られるジュリー・テイモア。私は2006年にはこの《魔笛》を見ていない。
再上映なので空いているかと思えば、上映前には窓口に列ができていて大盛況だった。客席はほぼ満席。
夜の女王はエリカ・ミクローザのパフォーマンスはとてもよかった。ルックスも恐そうな美人で夜の女王の雰囲気と合っている。

テイモアの演出は、おもちゃの宝石箱をひっくり返したようなカラフルで陽気な美術は、「魔笛」の混沌としたファンタジーとよく調和していた。服装の形や色使いがPOPで可愛らしい。ただ人物の掘り下げが浅く、ドラマとしての感動は薄い。お芝居としてはいまひとつ盛り上がりに乏しい《魔笛》だった。テイモアは芝居の演出家というより、造形芸術家という感じがする。