サンドラの週末(2014)DEUX JOURS, UNE NUIT
上映時間 95分
製作国 ベルギー/フランス/イタリア
初公開年月 2015/05/23
- 監督: ジャン=ピエール・ダルデンヌ 、リュック・ダルデンヌ
- 製作: ジャン=ピエール・ダルデンヌ 、リュック・ダルデンヌ 、ドゥニ・フロイド
- 脚本: ジャン=ピエール・ダルデンヌ 、リュック・ダルデンヌ
- 撮影: アラン・マルコァン
- 美術: イゴール・ガブリエル
- 衣装: マイラ・ラマダン・レヴィ
- 編集: マリー=エレーヌ・ドゾ
- 出演: マリオン・コティヤール(サンドラ)、ファブリツィオ・ロンジョーネ(マニュ)、クリステル・コルニル(アンヌ)
- 映画館:早稲田松竹
- 評価:☆☆☆☆
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休職していたサンドラが復職しようとした週末、会社から解雇通知が届く。この解雇は職場の同僚の投票によって決まったというのだが、その投票が正当なやり方で行われていないということで、週明けの月曜に再投票が行われることに。サンドラは自らの復職のために、同僚の家を回って、投票を依頼する。過半数の票を獲得できれば彼女は復職できる。しかしサンドラが復職すると、ボーナスがなくなってしまう。
同僚の投票によって決まるというのはフランス(ベルギー?)流なのか? こんなときは、通常なら労組を通じて労使交渉して、解雇の撤回を求めるしか手段はないと思うが。当事者が一人一人同僚を回って、自分の復職を求めるというのは、つらすぎる。サンドラが猛烈なストレスで体調を崩してしまうのも当然だ。自分が復職すれば、ボーナスがでなくなってしまう。彼女の同僚たちも皆それぞれ貧しい生活をしていることが、映像から伝わってくる。結末はダルデンヌらしいリアリズム。サンドラの雇用継続に投票できなかった人たちが、より困っている弱い人たちだというのがとてもきつい。弱い者が弱い者をつぶし合うという痛ましい現実が提示される。しかし自らのために、当事者として精一杯行動したサンドラの表情は晴れ晴れとしていたのがとても印象に残る。