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閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

ジャンヌ

演劇

http://setagaya-pt.jp/theater_info/2013/09/20139.html

  • 作:バーナード・ショー
  • 翻訳:中川龍一/小田島雄志
  • 演出:鵜山 仁
  • 美術:乘峯雅寛
  • 照明:中山奈美
  • 音響:清水麻理子
  • 衣裳:原まさみ
  • ヘアメイク:鎌田直樹 
  • 演出助手:稲葉賀恵
  • 舞台監督:北条孝
  • 出演:笹本玲奈今井朋彦、伊礼彼方、大沢健、浅野雅博、馬場徹、石母田史朗、金子由之、今村俊一、酒向芳、石田圭祐、新井康弘、小林勝也、中嶋しゅう、村井國夫
  • 劇場:三軒茶屋 世田谷パブリックシアター
  • 評価:☆☆☆★

 バーナード・ショー作『ジャンヌ』は、友人が学会で19-20世紀にかけてのジャンヌ・ダルク評価についての発表を聞いた事があり、そのなかで言及されていて気になっていた作品だった。ジャンヌ・ダルクの列聖(カトリック教会に「聖人」として承認されること)は1920年、二〇世紀になってからだ。ショーの『ジャンヌ』は列聖の三年後、1923年に書かれている。 ショーの作品は『ピグマリオン』しか読んだことはない、と思う。舞台で見たことがあるのもこの作品だけだ。

 聖女ジャンヌもイギリス側(といってもショーはアイルランド出身だが)から見ると、いわゆるジャンヌとは違うジャンヌ像があるだろし(フランスにとっては救国の女傑であるが、イングランドにとってはそうではない)、しかもショーが扱うとなるとさらにひねりを加えたジャンヌ像が提示されるのではないかと思って観に行った。 

 六場構成でエピローグが着く。ジャンヌの火刑の場面は舞台上では演じられない。1-6場では、ジャンヌは超人ではなく、人間的に描かれていたけれど、とりたてて特徴のない伝記劇のように感じられた。裁判場面などの会話の密度は相当なもので、何度か落ちそうになったが。最後のエピローグがジャンヌの死後の話になっていて、それまでのエピソードに反転が加えられる。最後のエピローグの皮肉がショーならではという感じがした。 女性キャストはジャンヌのみ。あとは皆男優。ジャンヌを演じたのは笹本玲奈。3時間超えの密度の高い会話劇をしっかりこなしたのはさすが。でも笹本玲奈、今ひとつ、可愛くないような。そんなことないか。