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ロンドンの場末のホテルで働く不法入国者,ナイジェリア人男性とトルコ人女性が主人公.社会と時代に翻弄され明日のない状況の中,日々をもがきつつ,運命に裏切られながらも健気に生きる移民の姿を描く.不法入国移民という弱い立場の人々がゆるやかな連帯の中,支え合っている様子の描き方に好感を持つ.出てくる移民たちはみんな「いいやつ」ではあるが,どこか屈折した部分があることもちゃんと表現されている.
ハッピイエンドにほっと一息.重苦しく希望のない目の前の日常の重圧からの解放感の表現は控えめであるが故によけい感動的.しかし明日を見つめることのできる生活は,最愛の人物との別れという悲しみと引き替えにしか手に入らないというところが切ない.
原題は『Dirty Prety Things』.『アメリ』で人気が出たオドレイ・トトゥを全面に出す宣伝戦略からの邦題だろうが,主人公はナイジェリア男性のほう.みもふたもないセンスの邦題は作品の本質からはかなりずれたものになっている.
傑作.