閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

苺の破片

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昨年末渋谷でひっそりと上映されていた作品。ひさびさの(ように思われる)中原俊監督作品ということで観たいとは思いつつ見逃した作品である。
バイク事故で死んでしまった高校時代の「先輩」への思いを引きずったまま、30歳の年齢で停滞してしまう漫画家女性の葛藤を叙情的に描いた作品。破綻のない美しい物語ではあるが、仕掛けに乏しく、とんとんとある面きわめてありきたりな主題の話が進んでいくので、もの足りない。あとこういった「先輩」への憧れめいた恋愛感情や感傷には、個人的に全く入り込むことができない。先輩役の押尾学、なんでこいつ格好つけてるんだ、と見ていてひたすら不快。
主演、助演の宮澤美保梶原阿貴中原俊の女子高生青春映画の傑作、『櫻の園』の出演者でもある(つみきみほはいまどうしているのだろうか?)。
30歳の宮澤美保はベッキーをしっとりさせたようで魅力的な美貌の女優。しかし「先輩」の恋人役で少しだけ出ている木村佳乃の美しさに魅了される。木村佳乃は動いている絵の中でのほうが、写真で見るよりも、はるかに美しいように思える。