- 制作国:韓国
- 制作年:2005年
- 上演時間:114分
- 監督:パク・チャヌク
- 脚本:チョン・ソギョン、パク・チャヌク
- 音楽:チョ・ヨンウク
- 出演:イ・ヨンエ、チェ・ミンシク、クォン・イェヨン、キム・シフ
- 劇場:歌舞伎町 シネマスクエアとうきゅう
- 評価:☆☆☆☆
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パク・チャヌクの復讐三部作の最終作も期待を裏切らない出来の作品だった。イ・ヨンエのため息が出るような完璧さを感じさせる美貌を最大限効果的に用い、緻密に構成された仕掛けの数々を巧みに収斂させていくストーリー運びで観客を引込む。
イ・ヨンエの美貌は『JSA』出演の際に、その整いすぎた造型美ゆえに、映画の中では浮き上がっているようにさえ、僕には思えた。『親切なクムジャさん』ではこの美貌がストーリーの中の核としてうまく組み込まれていた。達者な役者がそろっていて、登場する各人物の設定と描写は、監督の意図をそれぞれがうまく消化したかたちで表現されているように思えた。復讐のスケールの大きさ、その方法の荒唐無稽さゆえに、物語は『オールド・ボーイ』同様寓話的な色彩を帯びる。
物語としては「処刑」の場面以降が若干冗長、蛇足に感じられ、「復讐」の真相に驚きが乏しいことに不満を覚える。ラストはかすかな救いが感じられる美しいシーンで、三部作の中では唯一、鑑賞後の後味は悪くない。
バロック音楽とバロック音楽風のオリジナル音楽が美しく、しかも実に効果的に使われているのも印象に残る。