ゴキブリコンビナート 第二十六回公演
ゴキブリコンビナートですよ
- 作・演出・作曲:Dr.エクアドル
- 照明・音響:下田めぐみ、かなっぺ
- 出演:オマンサタバサ、油絵博士、後藤遼、病気マン、スピロ平太、若人あきこ、ボボジョ貴族、アグネス・マトン、よしちか2、グレゴリオ聖子、オメス吉祥寺、フクオカヨシタカ、Dr.エクアドル
- 劇場:新宿 タイニイアリス
- 評価:☆☆☆☆
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
タイトルを見ればわかるように今回は忍法ものだった。
どんな忍法であるかもゴキコンの作風とやはりタイトルからある程度想像できるだろう。あの過剰で破壊的な娯楽性には強烈な中毒性がある。
今回もゴキコンの舞台でしかまず不可能な下劣さとくだらなさを堪能した。ギャグのあまりの身も蓋もないえげつなさに戦慄する。なぜあそこまでやるのかと役者たちに問いかけたくなる。あの徹底したエンターテイメント根性にはある種の聖性に近いものが宿っているように思う。身体をはった芸、自由な展開、そしてドタバタのファルス的狂騒の背景にある社会的時事的な主題、うう何か野田地図に近いところもあるような。
さて今回の作品であるが内容は、特殊で強力な秘術を持つ抜け忍の兄妹を美人忍者に率いられる土、空、火の忍法を使う三兄弟が追いかけるというもの。ストーリーの軸は明瞭な作品だった。繰り出す忍法が予想通りひどいものばかりだった。今回はひどすぎてちょっと笑えないところもあった。
前半の展開と創意の数々は素晴らしかった。奇想天外なアイディアの数々に感動する。「ゴキコンは本当にすばらしい!!」と新宿二丁目の街角で叫びたい、と思ったほどだったが、後半40分は展開がだれてしまって単調になってしまった。作品の作りよりも、狭い座席でこちらの腰が痛くなってしまったせいかもしれないが。ゴキコンの公演はスタンディングで観客が動き回って汚物を避けることができるようになっていることが多いのだけれど今回は椅子席だった。