- 脚本・詞:グレッグ・コティス
- 音楽・詞:マーク・ホルマン
- 翻訳:吉原豊司
- 台本:坂手洋二
- 演出:流山児祥
- 音楽監督:荻野清子
- 訳詞・歌唱指導:浅井さやか
- 振付:前田清実
- 殺陣:岡本隆
- 美術:水谷雄司
- 照明:沖野隆一
- 音響:島猛
- 舞台監督:廣瀬次郎
- 衣裳:大野典子
- 出演:別所哲也 伊藤弘子 関谷春子 今村洋一 坂井香奈美 清水宏 大久保鷹 福麻むつ美 三ツ矢雄二 塩野谷正幸
- 演奏:Reed 小藤田康弘 Tuba 古本大志 Drums 萱谷亮一 Piano 荻野清子
- 劇場:座・高円寺
- 評価:☆☆☆
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2009年に上演された舞台の再演。キャストは一部変更されている。狂言回しの警官役が千葉哲也から別所哲也に。哲也つながりのキャスト交代。
ツイッターの私のTL上では非常に評判がよかったが、私の感想は普通、よくもなし悪くもなし。これだけの多人数キャストのミュージカルで4800円というのは格安だと思ったが。流山児の演出とはもともと相性がよくない。数年前に数作続けて彼の演出作品を見たことがあるが面白いとは思わなかった。
今回の舞台、開演前に警官たちが横柄に客を客席に誘導する仕掛けとか、開演直前に前説みたいなものが入る工夫は面白い。多人数の出演者が舞台を埋め尽くして始まるオープニングの場面は見応えがあって、その後の展開を期待させた。音楽はゴスペルっぽい雰囲気で、全員で歌う場面は重厚で迫力があった。メロディも親しみやすい。しかしよかったのは最初のほうだけで、すぐに失速した。いろいろ仕掛けは施されているのだけれど、役者がそれぞれ勝手に自分の演技をしている感じで、アンサンブルの感覚に乏しい散漫な印象の舞台だった。大久保鷹は何を言っているのかよくわからなかったのだけれど、あれも演出なのだろうか?
脚本はシンプルでひねりのないステレオタイプな革命劇。金持ち娘と貧民男の恋を中心に展開するベタベタのメロドラマなのだけれど、最後の最後に風刺的なひねりがある。しかしこのひねり、とってつけた感じがして私にはあまり効果的だとは思えなかった。客いじりや楽屋落ちが多数あった。最初のうちは律儀につきあっていたけれども、あまりに頻繁すぎて途中からちょっと嫌気がさして付き合うのをやめた。