人形劇団プーク
- 劇場:南新宿 プーク人形劇場
- 上演時間:1時間半(休憩15分)
- 出演:滝本妃呂美、伊井晴彦、小原美沙、油利衆
『ダンボールくん』
台詞のない芝居。少年が作ったダンボールのロボットが、鳥や飛行機などさまざまな姿に変身しながら世界を遍歴していく様子を描く幻想劇。ルネサンス舞曲風、民族音楽風、オルゴール音楽風など多彩で素朴な暖かみに満ちた音楽が興趣を盛り上げる。姿を変えていくダンボールの姿は、子供たちがよくやる木ぎれや紙切れなどを何かに見立ててお話を演じる素朴なごっこ遊びの想像力の楽しさを連想させる。一編の詩のような趣のある作品で僕はかなり気に入ったのだけれど、一緒に見た娘の反応は「ふつう」だとのこと。変身のスペクタクルに派手さがなかったのと台詞がないというのがいまひとつ子供受けしなかった原因か。あるいはまだことばの未発達な小さい子供だともっと楽しめるのかもしれない。
『くまの子 ウーフ』
こどもたちの反応は併演の『ダンボールくん』よりはるかによかった。僕の娘もこちらのほうが気に入ったような様子。僕はいまひとつ目新しさを感じることができず、若干の退屈を感じた作品だった。冬眠から目覚めた好奇心旺盛なくまの子供の成長譚。