- 原作:マクシム・ゴーリキー
- 台本・演出:ケラリーノ・サンドロビッチ
- 美術:松井るみ
- 照明:小川幾雄
- 衣装:黒須はな子
- 音響:水越佳一
- 映像:上田大樹
- 音楽:朝比奈尚行・パスカルズ
- 出演:段田安則、江口洋介、荻野目慶子、緒川たまき、山崎一、大森博史、若松武史、犬山イヌコ、池谷のぶえ、マギー、松永玲子、黒田大輔
- 劇場:渋谷 Bunkamura シアターコクーン
- 上演時間:3時間10分(休憩10分)
- 評価:☆☆☆☆
http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/shosai_08_donzoko.html
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登場人物を新たに加えるなど台本は原作にかなり手を加えたものだというが、細かいギャグや独特のリズムにケラらしいセンスが取り込まれていたものの、全般的には原作の世界がほぼ忠実に再現されているように思えた。
貧民窟とその上に広がる野原が広がるという二層手立ての立体的な美術がインパクトがあった。三幕構成で一幕は一階(?)の部分の貧民窟で展開するが、二幕は、歌舞伎の大道具がせり下にもぐる仕掛けのように貧民窟が下にもぐり、その上に広がる野原で展開する。派手な雪吹雪のシーンがとても美しい。第三幕は屋根の部分が持ち上がり、一幕と同じ貧民窟での展開となる。
終末直前で貧民生活にかすかな希望を提示しつつも、最後の最後でそれをうちくずし、一転、絶望的な結末となるコントラストの激しさがとても印象に残る。風邪と寝不足という体調の悪さもあり、第一幕はかなり眠たくなってしまったのだけど、二幕以降は求心力抜群で舞台に引き込まれた。休憩中に帰らなくてよかった。