岡田利規「楽観的な方のケース」『新潮』第105巻第6号(2008年6月号)、6-18頁。
評価:☆☆☆★
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
チェルフィッチュ主宰の岡田利規の小説。その演劇作品を思うと、拍子抜けするほど普通の小説。あるいは普通っぽい外観の下にもしかすると独創的な仕掛けがあるのかもしれないけれど。若い女性が語り手の一人称体の小説。
彼女は海辺の町にある一部屋のアパートに住んでいる。近所にあった洋菓子店が閉店したあとに、何ヶ月かのブランクをはさんで、パン屋が開店する。おいしいパン屋だった。女性はこの店のファンになる。
繊細でナイーブで軽やかな読み物。
同誌同号には3月に六本木で上演された『フリータイム』の脚本も掲載されている(19-35頁)。