閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

私にも妻がいたらいいのに

私にも妻がいたらいいのに<未>(2001)I WISH I HAD A WIFE

  • 上映時間:106分
  • 製作国:韓国
  • 監督:パク・フンシク
  • 脚本:パク・フンシク
  • 撮影:チョ・ヨンギュ
  • 音楽:チョ・ソンウ
  • 出演:チョン・ドヨンソル・ギョング、チン・ヒギョン

私にも妻がいたらいいのに [DVD]

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  • 評価:☆☆☆★
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30代前半の銀行員の男性と20代後半の塾講師の女性の間に、恋愛感情が熟成していく過程を丁寧に描き出したラブ・コメディの佳作。波乱のないごくごく平凡でありふれた恋愛風景のスケッチで、その過程は見ていてじりじりするほどゆっくりと進展していく。近づいたと思ったら、ちょっとしたすれ違いでまた遠ざかって、駄目になってしまうかと思うと、またちょっとしたきっかけで接近し。感情のゆれが丁寧に表現されている繊細な演出の作品だった。そこで描かれる恋愛の風景がいかにもありふれているだけに感情移入してしまいやすい。でも一見手が届きそうでいて、実際にはまずありえないような平凡だが理想的な恋愛のかたちであるようにも思える。
主演女優、チョン・ドヨンは地味系の眼鏡美女の理想像をこの作品で具現している。学級委員長風のコケットリーは驚異的レベル。地味で清楚なのだけれど、逆説的にエロチックというか。そりゃこんな「妻がいたらいいのに」と思わずにはいられないだろうよ。