閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

にぎやかどうぶつ横丁

ゴキブリコンビナート 第24回公演
http://gokicon.blogspot.com/

  • 作・演出・美術・作曲:Dr.エクアドル
  • 音響・照明・進行:オメス吉祥寺、千鳥格子、お花さん
  • 出演:Dr.エクアドル、アグネス・マトン、若人あきこ、碓井清喜、よしちか2、病気マン、ビニール100%、ダイヤモンド☆FUYUKAI、ごとうはるか、植松ベーコン
  • 劇場:新宿 タイニイアリス
  • 上演時間:90分
  • 評価:☆☆☆☆☆
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劇場に降りる階段にはいったとたん、むわっとした「ゴキコンの薫り」にむせる。とたん胃からこみあげるような感じ。ヤバイような気がした。

強烈に独創的、前衛的な発想の舞台であるだけでなく、役者が身体をはったそのギャグの壮絶さには、ほかではまず味わえないような過激な娯楽性に満ちている。ゴキブリコンビナートならではの楽しさを存分に味わうことのできた質の高い公演だった。
上演時間一時間半。早めにいって整理券をもらったほうがいいと思う。

入場したらすでに何者かが憑依しているかとしか思えない高いテンションの演戯がはじまっていた。高密度の芝居がだれることなく、高いエネルギーがずっと維持される。シュールな展開は意外性に満ちていて、見ていて飽きるところがない。
みすぼらしい動物園哀歌が逸脱に逸脱をかさね、風刺的毒に満ちた変態的な性をめぐる遍歴の悪夢へとダイナミックに変容していく。
ゴキブリコンビナートは主題的には特異であるが、案外正統的なミュージカルの舞台の要素もある。オリジナルの音楽とダンスもとても魅力的だ。

オールスタンディング。客は役者と汚物、そして特別出演をよけながらの観劇となる。
幕切れの処理も秀逸だった。意外性に富んだ趣向が満載の元気になれるミュージカル。