文学座
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- 作:森本薫
- 補綴:戌井市郎
- 演出:森本薫
- 装置:石井強司
- 照明:古川幸夫
- 音楽:上田亨
- 音響:望月勲
- 衣裳:中村洋一
- 出演:荘田由紀、粟野史博、得丸伸二、瀬戸口郁、南一恵
- 上演時間:2時間45分(休憩15分)
- 劇場:六本木 俳優座劇場
- 評価:☆☆☆☆★
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森本薫の代表作であり、文学座の看板とも言える『女の一生』を俳優座劇場で観た。隙のない、隅々まで神経の行き届いた演出と演技を堪能する。面白かった。
主役のけいを演じたのは鳳蘭の娘である荘田由紀。うーん、新人の大抜擢ではあるが、この名作の主役を担うだけあって流石に達者だ。実年齢が若いので、若い時代のほうがやはりさまになっていたような気がした。堤家の次男、栄二との恋のやりとりの場面の浮き立つような感じがとてもよかった。
自分に与えられた「使命」を過剰に果たそうとする余り、安楽を失ってしまう人は現代もなお多い。この芝居の主人公のけいのように、過剰に期待に応えようとする人、頑張りすぎてしまう人というのは、女性のほうが多いような気がする。女性という立場が抱える根本的な不安定感から自己承認欲求が過剰になってしまうためか。