汎マイム工房
PAC(パントマイム・アーティスト・カンパニー)/汎マイム工房/パフォーミング・アーツ・カレッジ
- 作・演出:あらい汎
- 美術:あらい汎
- 劇場:氷川台 スタジオP.A.C.
- 上演時間:100分
- 評価:☆☆☆★
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氷川台のスタジオPACに汎マイム工房の公演を見にいった。作・演出が主宰大御所のあらい汎、劇団に所属するマイム十五名による集団パントマイム公演だった。これまでに私が見たパントマイム公演はソロの演技が中心なので、集団劇マイムだとどんな作品が出てくるのかに興味をそそられチケットを予約した。
四場の構成で上演時間は100分ほど。各場の冒頭は出演者全員による行列行進がある。祖国を逃れどこかに向かう難民の行列のように、アイロン台やら机やらいろんな者を抱えた人間たちが一列になりゆっくりと歩く。客席脇から出てきて、舞台を横切って退場していく。この行列のなかの一人が舞台上で立ち止まり、他の人間が退場し終わったところから各場の演目が始まるという趣向だった。
最初の行列の前にオープニングで一人の男性演者による波をつかまえようとする男のパントマイムがあった。
第一場の登場人物は女性のみ。一人ずつ出てきて、椅子に座ると鞄から布人形を取り出す。最終的には6名の女性演者が舞台に出る。
第二場は男のみ。手で抱えられるくらいの大きさ立方体の箱を使ったパントマイムのコンビネーション。
第三場は女のみ。ちゃぶ台を手にした三人の女性によるパントマイム。
第四場では全員が舞台上に出てくる。持っている鞄からものを取り出して別の人間に投げ渡す。
多人数の演者が舞台を埋める第四場が一番面白かった。この四場はもっと長い時間じっくりみたい感じがしたがあっさり終わってしまった。1−3場、うー、地味だ。長く感じた。こちらの寝不足もありちょっと落ちてしまった。全体的に薄味。演目に品のよさは感じるけれどもインパクトに乏しい。そして舞台上にどこか生硬で生真面目な雰囲気が漂っている。つまらなかったわけではないが今ひとつ物足りない。