- 作・演出:Sophie Perez, Xavier Boussiron
- テクスト:Sophie Perez, Xavier Boussiron, Arnaud Labelle-Rojoux, Francis Picabia
- 照明:Fabrice Combier
- 出演:Gilles Gaston-Dreyfus, Francoise Klein, Sophie Lenoir, Stephane Roger, Les Kellers
- 劇場:トルカデロ,Theatre National de Chaillot, Salle Gemier
- 時間:1h30
- 評価:☆☆☆★
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フランシス・ピカビアの名前に反応してこのスペクタクルを選んだのだが,舞台の出来自体はわざわざパリ滞在中に見るほどのものかどうか微妙な感じだった.実際にはピカビア作ではなく,ピカビアのテクストに基づいて再構成されたダダイズム的諧謔に満ちたレビューだった.グロテスクで俗悪なイメージに満ちたナンセンスな舞台でそれなりに楽しめたのだが,昨年日本で見たベルリンのフォルクスビューネ劇場のシャープな猥雑さや同じ方向性にある寺山修司の『奴卑訓』のグロテスク・イメージの洗練された様式化を思うと,かなり見劣りする舞台だった.シャイヨーのジュミエは二〇〇席ほどの小さな劇場だったが,五〇人ほどしか埋まっていない.前衛的悪趣味の舞台にもかかわらず老齢のカップルの観客が多いのに驚く.