閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

十二夜

http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000027.html

  • 作:ウィリアム・シェイクスピア 〜小田島雄志翻訳による〜
  • 脚本・演出:山崎清介
  • 美術 岡本謙治
  • 照明 山口 暁
  • 衣裳 尾崎由佳子
  • 企画協力

 子供のためのシェイクスピアカンパニー
 華のん企画

戸谷昌弘  土屋良太  大内めぐみ  山崎清介

開演15分前にちょっとした前座余興あり.早めに着席すべし.
古い学校にあるようなごつくて丈夫そうな机と椅子,そして赤い幕のついた小さな舞台の枠組み.これが舞台美術の全てである.この簡素な舞台装置は,洗練された照明の魔法とギリシア劇の合唱隊のようでもあり,歌舞伎や文楽の黒子のようでもある黒マント,黒帽子の俳優の群れとともに,自在に舞台を動き回り,その姿を自由に変化させる.
この黒マントの俳優集団は,さっとマントを脱ぎ捨てることで,舞台上の世界を動かす人物へと早変わりする.スピード感のある台詞のやりとり,音楽的律動的な場面転換のあざやかさ,そして現代的なナンセンスギャグの挿入で,シェイクスピアの『十二夜』はそのエッセンスは保持されつつも,軽やかでスマートな現代劇へと見事な変貌を遂げていた.魔法にかけられ夢幻を愉しんだような至福の二時間.
一割ほど空席があるのがもったいない.