閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

トランス

多田淳之介中野茂樹+フランケンズ
http://frankens.net/

  • 作:鴻上尚史
  • 演出:多田淳之介(東京デスロック)
  • 照明:高橋英哉
  • 出演:フランケンズ(村上聡一、福田毅、野島真理、石橋志保)
  • 劇場:江古田 ストアハウス
  • 上演時間:75分
  • 評価:☆☆☆★
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曲のつくりや数々の演出の仕掛けには感心、感嘆するところはあったけれども、芝居そのものには心動かされることはなかった。部分部分ではかっこいいなと思うところはあったのだけれど。
『トランス』の初演は1993年だという。その台詞にはすでに今のことばではない古めかしさ、アナクロニズムがところどころ漂っている。あと10年ぐらいたてば、この古臭い感じも熟成され、ある種の過去のことばとして熟成し、自然に受け入れられるようになるのだろうか。
演出はギミック過剰気味で、そのために作品の印象が散漫になっているように僕には思えた。ただしいくつかのシーンはとても力強い美しさがあり、心に残る。