シルク・ドゥ・ソレイユ シアター東京「ZED」オフィシャルホームページ
- 上演時間:90分
- 評価:☆☆☆☆☆
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前から見てみたかったシルク・ドゥ・ソレイユの公演をようやく見ることができた。チケット代がネックで購入に二の足を踏んでいたのだ。こうしたショーだと家族連れでなく自分一人だけで観に行くのは気が引けるし。
先週チケットぴあで通常9500円のワイドビュー席が5000円の割引で売っていたので思わず購入してしまった。ワイドビューは後方の座席だ。ステージまでの距離は若干遠いが視覚を遮るものはない。私はオペラグラスを持って行ってよかったシアターの収容人数は2000人ほどだそうだ。上演時間は90分。想像していた以上に素晴らしいステージだった。大いに満足する。
開演前からピエロが二人、客席を動き回って客いじりをして盛り上げている。これは3年前に見た木下大サーカスでも同じ。しかしその後の展開のスケール感が凄い。音楽は生演奏。ピエロ二人が舞台にあがると客電が落ちオープニングとなる。
広大な舞台全面を覆っていた大布がするすると吸い込まれる。天井からしゅるしゅると人が雪崩のように落ちてくる。オープニングのスピード感とスケールの大きさにいきなり度肝を抜かれ、涙と鼻水が噴出する。思わず嘆声を上げてしまった。その後の展開も予想以上に凄かった。巨大な退廃さえ感じてしまう豪華なスペクタクルの数々に圧倒される。洗練された演出とともに提示されるアクロバットの鮮やかさにいちいち「うおっ」と声が漏れてしまう。アホなおっさんだ。フィナーレの直前に目玉としておかれるのはやはり空中ブランコ。伝統的サーカスでも、シルク・ドゥ・ソレイユでも空中ブランコはアクロバットの王様だ。
シルク・ドゥ・ソレイユのスペクタクルがもたらす幻想の贅沢さは悪徳の一歩手前という気さえする。一万数千円のチケット代を払っても見ては損はないショーだと私は思った。妻子にも見せてあげたいけれど、家族4人で観に行くと6万円ぐらいにはなってしまう。一時間半のショーに六万、うーん、私には身分不相応な娯楽だなあ。四歳下の子は会場の暗さと大音響で怖がって案外喜ばない可能性も高いし。
別のプログラムも見にいきたい。来年2月から原宿で公演がはじまる「クーザ」のチケットを思わず衝動買いしてしまう。
いつかラスペガスにいって他のプログラムを見て回りたいけれど、そんな贅沢は私にはまあ無理だろうなあ。