- 製作年度:2004年
- 製作国:日本
- 上映時間:119分
- 監督:井筒和幸
- 脚本:羽原大介 、井筒和幸
- 音楽:加藤和彦
- 出演:塩谷瞬 、高岡蒼佑 、沢尻エリカ 、楊原京子 、尾上寛之,真木よう子,波岡一喜
- 場所:東武練馬 ワーナー・マイカル・シネマズ板橋
- 評価:☆☆☆☆
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ワーナー・マイカル・シネマズのレイトショー.レディースデーでもあるというのに客は7人.
在日韓国人の美少女と日本人の高校生の恋愛を軸に,1967年の京都の在日朝鮮人学生の青春群像を描く.
図式的な反日歴史観の批判が多いようだが,当時の北朝鮮賛美の様子なども示されていてバランスはとれていたように思う.
やたらと喧嘩のシーンが多い映画だった.朝鮮高校の学生の喧嘩が強いというステレオタイプや近隣の高校生と乱闘で暴れ回るというイメージは全国的にはどれぐらい流布しているのだろうか?僕の育った神戸ではこうした伝説はしっかりと存在していた.駅から高校に向うバスの中では,3,4つの高校の学生が同じ路線を利用していて,その中で地域の最底辺高校の学生と朝鮮学校の学生はしばしば小競り合いを引き起こしていたものだ.
チョゴリの制服はなじみのものだった.
映画の中の朝鮮人高校生の破壊的なエネルギーの源には在日に対する差別や貧困があることを,今,どれくらいの観客が理解できているのだろうか.
さて政治的・社会的な側面はともかく,一編の青春群像劇として大変よくできた作品だと思った.執拗な乱闘シーンには少々辟易したが,観賞後の気分は実にさわやか.どことなくとらえどころのないヒロインの性格設定が巧み.役者も丁寧に演出され,台詞の表情などのディテールにも神経が行き届いている.丸顔のヒロインの江尻エリカをはじめ,可愛らしい魅力的な女優が多い.
板橋だけでなく興行的にはあまり成功していないのがもったいない.公開時期も悪かったか.