http://www.sillywalk.com/nylon/part-time/0505_8.html
- 劇団健康
- 作・演出・音楽:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
- 脚本協力:宮沢章夫
- 美術:秋山光洋
- 照明:関口裕二
- 映像:上田大樹
- 衣裳:山本華漸、岡田祐
- 出演:犬山イヌコ、大堀こういち、KERA、新村量子、手塚とおる、藤田秀世、峯村リエ、みのすけ、三宅弘城、横町慶子
- 劇場:下北沢 本多劇場
- 評価:☆☆☆☆
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ナイロン100℃の前身である劇団健康の復活公演。手の込んだ悪意あふれる悪ふざけといった感じの舞台だった。腹がよじれるほどはまったナンセンスで黒い笑いも多かったのだが後味はあまり心地よいモノではない。キャラメルボックスを執拗にいじっていて笑いをとるのは別にかまわないのだが、同じく劇中でとりあげた大人計画についての笑いは明らかにキャラメルに対する容赦なさと比べると手心を加えていて、こうした「世渡りうまさ」「処世」じみたところがいかにもいじめっ子ぽくて気分が悪い。老人や障害者をネタした笑いの残酷さも感覚的には中学生レベルの幼稚さ。
微妙に不愉快な後味は残ったのだが、二本の日本映画の古典的な名作を、パロディ化するにあたって行った原作品の解体の徹底ぶり、破壊性はすばらしい。悪意に満ちた天才のナンセンス・パロディ劇の佳作。