閑人手帖

このブログは私が見に行った演劇作品、映画等の覚書です。 評価、満足度を☆の数で示しています。☆☆☆☆☆が満点です。★は☆の二分の一です。

サマータイムマシン・ブルース

http://stmb.playxmovie.com/index.html

  • 場所:三宮 シネ・リーブル神戸
  • 評価:☆☆☆
                                                • -

東京の近所の映画館で見にいくつもりが、今の僕のアイドル、上野樹里が舞台挨拶に来ると知り、整理券が入手できれば見にいくつもりで劇場にいくと、あっさり整理券つき入場券を購入できた。シネ・リーブル神戸ははじめて行く映画館。客席数が150ほどのこじんまりした劇場だった。上野樹里の出身が加古川ということで、舞台挨拶の設定もされたのだろうか。
映画のできは普通。舞台の雰囲気をそのまま移行した感じで、映画ならではの演出というのはあまりなかった。二人のヒロインが舞台版より若干フィーチャーされていたぐらいか。ギャグのリズムであるとか、展開の密度などは舞台版のほうが圧倒的に優れていたように思う。舞台版は再演を重ねていることもあるが、やはり役者の連携がいいし、演者も同じ劇団の仲間ということで空気の作り方がうまい。映画版では演者の雰囲気が、大学生という感じじゃないのだ。大学のサークルの空気がうまく出ていなかった。特に真木よう子はかわいらしいけれど、女子大性に見えなかったなぁ。せりふも不自然に思える。ヨーロッパ企画の役者が持っているにおいといわゆるタレントの役者のにおいの違いが気にかかる。同じ空間で生きている人種だと思えないのだ。ヨーロッパ企画の役者は熱演だったけれども、互いのリズムが見事にはまっていた舞台を知っているだけに、舞台版とおおむね同じ設定の映画版での噛み合わなさが気になった。ただ舞台版を見ていなければ、そうした違和感は感じることはなかったわけで、それなりに楽しめる映画であったはずである。
上映終了後舞台挨拶。真木よう子上野樹里の二人だけがまず舞台に登場。真木よう子は映画内ではめがねをかけた知的な風貌だったが、今日は装飾のついた青いふりふりのドレス姿。上野樹里はノースリーブの白と茶のワンピース。まず二人は映画で出てきたギャグっぽい台詞を何の脈絡もなく並べる。客席も若干反応にとまどいをみせつつもそれなりに受ける。その後、役者、監督、脚本家が入場。上野樹里は髪の毛をあまり上品には見えない茶色で染めていて、しゃべり方も若干だらしない感じで、ちょっとがっくり。映画画面を通して見たほうがはるかに魅力的であった。猫背気味でじゃっかん受け口。