- 作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
- 美術:BOKETA
- 音楽:朝比奈尚行、鈴木光介
- 照明:関口裕二(balance, inc. DESIGN)
- 音響:水越佳一(モックサウンド)
- 映像:上田大樹(&FICTION!)
- 出演:犬山イヌコ、峯村リエ、みのすけ、大倉孝二、松永玲子、村岡希美、萩原聖人他
- 劇場:下北沢 本多劇場
- 評価:☆☆☆☆★
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久々のナイロン100℃観劇。擬似翻訳劇という枠組みを使って、大河小説的な厚みのある物語を乾いた空気の中で提示する。美化された優しい思い出だけでなく、やましさと欺瞞の蓄積も抱えて人は一生を終える。ちょっとしたことで簡単につまづき、壊れてしまう人間の生の脆さが、洗練された表現によって、美しく描き出された非常に面白い作品だった。舞台装置を立体的なキャンバスのようにして映し出す映像表現だけでなく、脚本、演出、すべてが猛烈にかっこいい。三時間半の長さが気にならなかった。